【体操競技】内村航平選手は果たして王者に返り咲けるのか?

【体操競技】内村航平選手は果たして王者に返り咲けるのか?

皆さんこんにちは。
Twitterでは体操オタクというように言っていて趣味として見ている時間も長く、せっかくなので気ままに記事にしていこうと思います。

波乱の全日本選手権の開幕

開幕して早々の大波乱は、以下の5人のリオオリンピック代表メンバーの大苦戦。
・内村航平
・白井健三
・加藤凌平
・田中佑典
・山室光史

内村航平・山室光史は予選落ち、白井健三・加藤凌平・田中佑典選手は、何とか予選を突破したものの、首位との差は大きなものでした。
予選と決勝の得点を合計して競う全日本選手権では、予選の出遅れは非常に大きな影響を持つ結果となりました。

内村航平は終わったのか?

特に、今まで日本を支えて来た内村航平選手の予選落ちは体操会に非常に大きな衝撃を与えました。
世の中の風潮では、内村選手も30歳となり競技力に限界が来ているのではないかという声が散見されますが、実際の演技や得点を見ると、風潮通りに厳しくなってきている点もありますが、まだまだ世界の第一線であると思わせてくれる面もあります。

まず、今回の予選落ちは完全に怪我の影響によるものです。タラレバですが、怪我がない状態であれば(というか平行棒のモリスエの後の中断がなければ)予選は普通に通過しています。
それどころか、鞍馬・平行棒・鉄棒の大過失がなければ一気に上位に食い込む程の実施を見せています。

「成功するだけ」では決して高い評価を得ることが出来ない昨今の体操競技において、明らかに怪我をしつつ練習不足な状態でここまでの点数・評価を得ることが出来る選手は国内にはいません。

キングでも抗えない体力の衰え

内村航平選手をキングを言わしめたのは、個人総合での圧倒的な強さです。

しかし、個々の種目を単純に足し合わせるだけではないのが個人総合という競技です。
高度化が進み続ける体操競技の世界では、内村航平選手が世界を初めて制した2009年よりも遥かに難しい演技が行われています。実際に内村選手が過去に世界を制した演技(ロンドンオリンピック辺り)と同程度の演技を今行ったとしても、表彰台どころか入賞すら難しいでしょう。それだけ急激な高度化が進んでいます。

キングは高度化する体操についていくどころか、一歩先を進むように歩んできましたが2015年ころから見えるのは、平行棒での細かなミスです。高度化する体操と徐々に衰える体力が重なり、内村航平選手本人も言っていることですが、個人総合の平行棒が体力的に厳しくなってきているという点があります。
(予選・団体決勝・個人総合の18演技を揃えて貰う必要がある状態が続いていたことも大きな影響ですが…他の選手は多くとも15演技くらいでしょうか。選手によっては一桁も普通にあります。)

この体操競技の高度化と体力の衰えという流れにはいかに内村航平選手を持ってしても、抗うことは難しいでしょう。

ルールが内村選手の追い風となってきている

近年では、Eスコア(技の美しさや雄大さ)の採点が非常に厳しくなってきています。
平行棒の手ずらし、床の連続系のひねり不足など、数年前までは減点なしとされていた捌きがどんどん減点されるようになってきています。
それどころか、例外を除いて理想的な演技と言われるようなものでも、Eスコアは9.0程度。10技ある演技では、1つの技に付き0.1は減点されているというのが昨今の採点です。(もちろんきちんとした基準で採点を行っているため、なんとなく9.0前後に落ち着いているわけではありません。)

さて、内村選手の強みを個々で考えてみると、もちろん世界トップクラスの難しい技を行っていることもありますがそれよりも、

・足先まで乱れない美しい姿勢
・余裕を持ってふわっと降り立つ美しい着地
・自分にも出来るのでは、と思わせるほどの完璧な技捌き

というようなものが挙げられます。

体操競技のEスコアの採点というものは、明確に定められた一定の基準を下回る場合に減点をしていくのみです。
美しすぎる演技に対する加点というものは過去のものとなり、現在は存在しません。

しかし、2018~2019年あたりでは、今までであれば減点をされなかったものがどんどん減点されるようになってきています。
これが意味をするところは、Eスコアに現れない部分までこだわっていた内村航平選手のような選手のEスコアがあまり変わらず、他の選手のEスコアが下がる傾向が起こってもおかしくないということです。

圧倒的な美しさと完成度を持つ内村選手に対してこのルールの変更は明らかな追い風となってきています。

世界の個人総合の今

ロシアと中国の驚異

昨年2018年の世界選手権でロシアと中国の個人総合勢が台頭したことは記憶にあたらしいです。

リオオリンピック以前までの内村航平選手のように、個人総合で強さを見せつつも種目別でも上位に入る選手が続出しています。
驚異的なのは、Dスコアが一定水準異常なことはもちろんなのですが、実施が素晴らしいことです。
日本の強化部長の水鳥さんを持ってして、日本のEスコアは今や世界に遅れていると言わしめています。
高いDスコアと圧倒的な実施。そう、まさに内村航平選手を見ているような感覚に陥る時があります…

一躍大スターとおなったDALALOYAN Artur (RUS)選手を始め、着々と新たな時代は来ています。内村航平選手が日本の大エースであり続ける間に…

リオの戦友 – VERNIAIEV Oleg (UKR)

VERNIAIEV Oleg (UKR)選手は、日本で内村航平選手に次ぐ銀メダルを獲得した選手です。
内村選手の採点で贔屓があったのでは?という記者の質問に対して「審判は公平だ。無駄な質問をしないでくれ」と言い放ったことで一気に好感度を上げた選手です。

体力的に衰えの見える内村選手の後の時代には、VERNIAIEV選手の時代が来るのではないか思った人も多かったのではないかと思います。

しかし、体力的には問題ないと思われますが、VERNIAIEV選手も内村選手同様に肩などの怪我に悩まされ続けています。
世界選手権などへの出場は続けているものの、本調子手ではない演技が続いている状態なので、今一度リオオリンピックの時のような輝きを見せてほしいと期待しています。

内村航平選手は世界のトップに返り咲けるのか?

まず、第一に懸念として挙げられるのは、怪我の状態です。怪我が良くならないことには話が進まないので怪我は良くなる前提とします。

怪我が順調に回復すれば、国内で上位に食い込めることはまず間違いないでしょう。
個人総合の実力は体力の衰えは見えつつも、やはり未だ頭1つ抜けているのが現状です。

問題の世界ですが、こちらに関しては正直やってみないとわからない。しかも厳しい戦いになるだろうというのが私見です。
今や美しさも内村選手だけの特徴ではなく、Dスコアもややリードされる事が多い状態。加えて体力には不安の見えない若手が相手…

不安な要素は多々ありますが、内村選手の確固たる実力と、重要な場面であはいつも完璧に決めるその勝負強さに期待して、内村航平選手の個人総合復活をみんなで楽しみにしましょう。

頑張れ。キング。

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